大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和32(オ)340 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人上原隼三の上告理由第一点について。

所論は、原審引用の第一審判決の採用した乙第一号証の文言や採用しなかつた甲

第四号証の記載をあげて、これらから上告人主張にかかる共同経営の事実は明らか

であり、かかる証拠に関して必要な説示をしない原判決には理由不備の違法がある、

というのである。しかしながら、乙第一号証の所論の文言は何ら法律上の意味を持

つものではないし、また、甲第四号証の記載内容は上告人主張のような共同経営を

内容とする契約であると当然に解されるようなものではなく、むしろ乙一号証と同

趣旨のものと解することも可能なのであるから、原判決がこれらについて特に言及

しなかつたからといつて、所論の違法があるとは言えない。論旨は採用できない。

同第二点について。

所論は、本件当事者の所論別訴判決の既判力を云為するが、所有権に基ずく明渡

請求訴訟においては、相手方の所有権はいかなる意味においても訴訟物ではないか

ら、その存在が肯定せられ、請求棄却の判決が確定しても、それにつき既判力を生

じるものでないことは当然である。所論引用の判例は本件に適切なものではない。

論旨は採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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